専門④第6章短時間・短期・中期予報

P296~331

今回のポイント!

◎ナウキャストの種類や予報要素を覚える!
◎高解像度降水ナウキャストや降水短時間雨量のしくみ、予測手法を理解する!

オンデマンド動画

NEW!!2023年11月実施分

*動画や資料の無断掲載、転売等は受講資格の喪失および違約金が発生しますので、受講規約を遵守していただきますようお願いいたします。

投影資料

受講生のみなさんからの質問

ちょっとブレイク 活用しよう!気象庁の週間天気予報

気象予報士を取ったら…いや、取らなくても勉強をしていると周りに言うと、確実に「週末○○に行きたいんだけど、天気どうかな」など天気のことは聞かれます。私も気象会社でない普通の会社で働いていたこともありましたが、「社長が出張なんだけど飛行機飛ぶかな」と秘書から内線がかかってきたり、BBQのシーズンには誰かが天気のことを聞いてきたり、はたまた豪雨の時には総務部災害対策班から電話がかかってきたりと、ちょっとした社内の天気予報やでした。そんな時にまず見るのは気象庁の週間天気です。ここでA判定であればそれをそのまま伝えます。が、BやCの場合は高層天気図を見たりして、低気圧のスピード変わりそう、、など読み取れそうであれば、今は曇りで出てるが雨の降る可能性があるかも、と「予報が変わる可能性がある!」ということを伝えます。天気を聞かれたら、、まずは気象庁の週間天気予報を有効に活用しましょう!

そして、気象庁のホームページにある(雨雲の動き)が降水ナウキャストですよ!雨雲の動きもぜひ見てみてください。

一通り終えたら確認テスト!確認編 ○or×  

まずは肩慣らしの確認編です!

問1)降水ナウキャストは1時間間隔で発表され、24時間先までの降水の強さを予報している

× もっと短いです。5分間隔で発表され、1時間先までの降水の強さを予報しています

授業資料(専門4回)2ページ(23年前期)

テキスト(専門)296ページ

問2)降水ナウキャストは降水域の移動の状態が変化すると仮定している。

× 降水域の移動の状態が変化しないと仮定している

授業資料(専門4回)2ページ(23年前期)

テキスト(専門)297ページ

問3)降水ナウキャストは降水の強さに発達・衰弱の傾向を加味する

授業資料(専門4回)2ページ(23年前期)

テキスト(専門)297ページ

問4)降水ナウキャストは新たに発生する降水域等を予測に反映することができる

× 予測に反映することはできない

授業資料(専門4回)2ページ(23年前期)

テキスト(専門)297-298ページ

問5)雷ナウキャストは雷の激しさや雷の可能性を1km格子単位で解析している

授業資料(専門4回)3ページ(23年前期)

テキスト(専門)299ページ

問6)雷の予測は雷雲の衰弱の傾向は考慮していない

×考慮している

授業資料(専門4回)3ページ(23年前期)

テキスト(専門)298-302ページ

問7)雷ナウキャストが活動1以上の場合は必ず雷警報が発表される

× 警報ではなく雷注意報が発表される

授業資料(専門4回)5ページ(23年前期)

テキスト(専門)298-302ページ

問8)竜巻発生確度ナウキャストは1km格子単位で解析し、1時間後までの予測をしている

× 10km格子単位で解析し、1時間後までの予測をしている(更新は10分ごと)

久しぶりの無茶ぶり覚え

竜巻は強い風で米10kgを1時間持ち上げられる!

➡竜巻=トルネード=10ルネード(笑)10キロ格子、10分更新、予測時間だけ10分後だと心許ないから1時間

授業資料(専門4回)7ページ(23年前期)

テキスト(専門)304ページ

問9)竜巻注意情報は、竜巻発生確度ナウキャスト発生確度1が現れた地域に発表する

× 竜巻注意情報は、竜巻発生確度ナウキャスト発生確度2が現れた地域に発表する

授業資料(専門4回)9ページ(23年前期)

テキスト(専門)304ページ

問10)高解像度降水ナウキャストは500m解像度で講師の短時間予報を行う

× 250m解像度

授業資料(専門4回)17ページ(23年前期)

問11)高解像度降水ナウキャストの予測前半は、4次元的に降水分布を追跡する手法(実況捕外)で行っている。

× 3次元的に降水分布を追跡する手法(実況捕外)で行っている。

授業資料(専門4回)18ページ(23年前期)

問12)高解像度降水ナウキャストの予測後半は、気温や湿度等の分布に基づいて雨粒の発生や落下等を計算する層状予測モデルを用いている。

×対流予測モデルを用いている。

授業資料(専門4回)18ページ(23年前期)

問13)高解像度降水ナウキャストは積乱雲の発生予測もできる
問14)降水短時間予報とは6時間先までの降水量を面的分布として予報する

× 15時間先までを予報する かつては6時間だったけど進化してます!

授業資料(専門4回)20ページ(23年前期)

※テキストは古い情報になっています

問15)降水短時間予報は6時間先までは30分間隔で発表される

× 6時間先までは10分間隔で発表される

授業資料(専門4回)20ページ(23年前期)

問16)降水短時間予報の解析雨量は30分ごとに、速報版解析雨量は10分ごとに作成される

授業資料(専門4回)20ページ(23年前期)

問17)降水短時間予報の解析雨量は補正はしない

× アメダスやほか機関の雨量計による観測で補正する

授業資料(専門4回)21ページ(23年前期)

問18)降水短時間予報では地形の効果を加味していない

× 地形の効果や直前の降水の変化をもとに、今後の雨の強弱を考慮している

授業資料(専門4回)21ページ(23年前期)

問19)降水短時間予報は土壌雨量指数や流域雨量指数を用いている

× 降水短時間予報のもとになっている解析雨量は、土壌雨量指数、表面雨量指数、流域雨量指数の算出に使われている 

授業資料(専門4回)21、24ページ(23年前期)

問20)解析積雪深(量)の積雪変質モデルは、新たに積もる雪の量、溶ける雪の量のみを計算する

×新たに積もる雪の量、溶ける雪の量と、時間経過により積雪が沈み込む深さなどを計算する

授業資料(専門4回)30-31ページ(23年前期)

問21)天気予報は1日2回発表している

× 1日3回発表している。  ですので、5時、11時、17時台に生放送があると、急に予報が変わっていたりして慌てることがあります!!

授業資料(専門4回)33ページ(23年前期)

テキスト(専門)321ページ

問22)9:30は天気予報で言うと「朝」に入る

× 昼前に入る 9-12時は昼前

授業資料(専門4回)35ページ(23年前期)

テキスト(専門)316ページ

問23)猛烈な風は50m/s以上である

× 30m/s以上である

授業資料(専門4回)35ページ(23年前期)

テキスト(専門)317ページ

問24)曇り一時雨、と曇り時々雨だと、曇り一時雨のほうが降る時間が長い

×  一時は1/4未満、時々は1/2未満なので、曇り時々雨のほうが降る時間が長い

授業資料(専門4回)36ページ(23年前期)

気象庁の解説もご確認ください

問25)激しい雨は1時間雨量が20mm以上である

× 30mm~50mm未満が激しい雨  30歳超えたら人生も激しい

1時間雨量30mmだと、10分間雨量は5mm。結構目にしますよね。梅雨の時期などアメダスで今の雨量どんなのかな〜と見てみてください!

授業資料(専門4回)35ページ(23年前期)

テキスト(専門)317ページ

問26)降水確率は1%単位で発表する

× 10%単位で発表する

授業資料(専門4回)37ページ(23年前期)

テキスト(専門)319ページ

問27)全般週間天気予報は毎日5時に発表される

×毎日11時に発表される

授業資料(専門4回)43ページ(23年前期)

テキスト(専門)323ページ

問28)早期天候情報は20年に1度しか起こらないような顕著な現象となる可能性が高い時に出される

× 10年に1度

授業資料(専門4回)50)ページ(23年前期)

最近(2023年7月)だと東北や北海道で高温情報が出ていました

確認テスト実践編 第6章 短時間・短期・中期予報  

※今後も随時、問題を追加します!

実際に試験に出たものからの抜粋ですので、試験の雰囲気も感じてください。
過去問の問題集は買わなくていいです。高いから…
特に「専門分野」は、観測・解析技術の進化によって、問題によっては現在は「誤り」となる問題もあります

試験を受けるにあたって大切なのは「正解」すること以上に
解答を導き出すまでの過程をきちんと理解、覚えることです
問題文は、用語の“定義”を学ぶのに便利ですので、しっかり復習しましょう!

6-1-1 ナウキャスト 降水ナウキャスト

① 気象庁の高解度降水ナウキャストについて述べた次の文(a)〜(c)の下線部の正誤を述べよ。なお、高解像度降水ナウキャストは気象庁ホームページの「雨雲の動き」のページで提供されている。(57S12)
(a) 高解像度化と速報性を両立するために、60分先までの予測期間のうち前半 30分は、陸上と海岸近くの海上では250mの解像度により降水を予測し、その他の海上では1kmの解像度により降水を予測している。
(b) 降水域の内部を立体的に解析するために、気象ドップラーレーダーの観測データや雨量計のデータを利用しているが、ウィンドプロファイラやラジオゾンデの高層観測データは利用していない。
(c) 3次元的に降水分布を追跡する手法や、気温や湿度等の分布に基づいて雨粒の発生や落下等を計算する手法を導入している。

(a)

(a)正しい
高解像度降水ナウキャスト

気象レーダーの観測データを利用
250m解像度で降水の短時間予報を提供(海上は1km)
気象庁のドップラーレーダーのほか
国土交通省レーダー雨量計自治体の雨量計地上高層観測の結果等を利用
地上降水に近くなるように解析を行って予測の初期値を作成
高解像度化速報性両立するため
60分先までの予測期間のうち
前半30分
陸上と海岸近くの海上では250mの解像度により降水を予測(その他の海上では1kmの解像度)
その後徐々に対流予測モデルに移行

降水ナウキャスト
気象庁のドップラーレーダーの観測結果を雨量計で補正した値を予測の初期値
※授業資料(専門4回)17〜18ページ(2022前期)
気象庁ホームページ 高解像度降水ナウキャスト
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/highres_nowcast.html

(b)

(b)誤り
ウインドプロファイラ
ゾンデ観測など高層気象観測のデータも使っている
※授業資料(専門4回)17ページ
気象庁ホームページ 高解像度降水ナウキャスト
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/highres_nowcast.html

(c)

(c)正しい
予測前半
3次元的に降水分布を追跡する手法(実況捕外)

予測後半
気温や湿度等の分布に基づき

雨粒の発生や落下等を計算する対流予測モデルを用いた予測に徐々に移行
※授業資料(専門4回)18ページ(2022前期)
気象庁ホームページ 高解像度降水ナウキャスト
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/highres_nowcast.html

② 気象庁の高解像度降水ナウキャストについて述べた次の文(a)〜(c)の正誤を述べよ。(48S10)
(a) 速報性を考慮しレーダーの観測結果をそのまま予測の初期値としており、雨量計の値による補正は行っていない。
(b) 陸上と海岸近くの海上では、予測時間30分までは解像度250mの降水分布を予測している。
(c) 降水域の発達・衰弱は予測するが、降水域の発生は予測しない。

(a)

(a)誤り
高解像度降水ナウキャスト

気象レーダーの観測データを利用
250m解像度で降水の短時間予報を提供(海上は1km)
気象庁のドップラーレーダーのほか
国土交通省レーダー雨量計自治体の雨量計地上高層観測の結果等を利用
地上降水に近くなるように解析を行って予測の初期値を作成
高解像度化速報性両立するため
60分先までの予測期間のうち
前半30分
陸上と海岸近くの海上では250mの解像度により降水を予測(その他の海上では1kmの解像度)
その後徐々に対流予測モデルに移行

降水ナウキャスト
気象庁のドップラーレーダーの観測結果を雨量計で補正した値を予測の初期値
※授業資料(専門4回)17〜18ページ(2022前期)
気象庁ホームページ 高解像度降水ナウキャスト
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/highres_nowcast.html

(b)

(b)正しい
60分先までの予測期間
のうち
前半30分:陸上と海岸近くの海上では250mの解像度により降水を予測
(その他の海上では1kmの解像度)
※授業資料(専門4回)17〜18ページ(2022前期)
気象庁ホームページ 高解像度降水ナウキャスト
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/highres_nowcast.html

(c)

(c)誤り
高解像度降水ナウキャスト

積乱雲の発生予測、それに伴う降水量予測にも取り組んでいる

気象庁ホームページ 高解像度降水ナウキャスト
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/highres_nowcast.html

6-1-2 ナウキャスト 雷ナウキャスト

① 気象庁が発表している雷ナウキャストについて述べた次の文(a)〜(d)の正誤を述べよ。(51S08)
(a) 雷ナウキャストは、雷の激しさや雷の可能性を1km格子単位で解析し、1時間後まで予測するもので、10 分毎に更新される。
(b) 雷の解析は、雷監視システムによる雷放電の検知、気象レーダー観測などを基にしている。
(c) 雷の激しさや雷の可能性は活動度1〜4で表される。活動度1は、現在雷は発生していないが、今後落雷の可能性があることを示す。
(d) 雷の予測については、雷雲の移動方向や雷雲の盛衰の傾向を考慮している。

(a)

(a)正しい
雷ナウキャスト

雷の激しさ雷の可能性1km格子単位で解析
その1時間後(10分〜60分先)までの予測を10分毎に更新
※授業資料(専門4回)4ページ(2022前期)
テキスト(専門)296〜297ページ
気象庁ホームページ 雷ナウキャスト
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/toppuu/thunder2-1.html

(b)

(b)正しい
雷の解析

雷監視システムによる雷放電の検知及びレーダー観測などにもとづく
※授業資料(専門4回)4ページ(2022前期)
テキスト(専門)296〜297、300ページ
気象庁ホームページ 雷ナウキャスト
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/toppuu/thunder2-1.html

(c)

(c)正しい
雷の解析結果
活動度1〜4
で表す。
活動度1現在は雷が発生していない今後落雷の可能性がある
※授業資料(専門4回)5ページ(2022前期)
テキスト(専門)296〜297、299、301ページ
気象庁ホームページ 雷ナウキャスト
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/toppuu/thunder2-1.html

(d)

(d)正しい
予測
雷雲の移動方向盛衰の傾向も考慮

※授業資料(専門4回)4ページ(2022前期)
テキスト(専門)296〜297、301ページ
気象庁ホームページ 雷ナウキャスト
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/toppuu/thunder2-1.html

② 雷について述べた次の文(a)〜(d)の下線部の正誤を述べよ。(51S10)
(a) 気象庁は、ライデン(LIDEN)と呼ばれる雷監視システムにより雷放電からの電波を受信することで、雷の位置や発生時刻等の監視を行っている
(b) 全国各地の気象台の観測に基づく雷日数(雷を観測した日の合計)の平年値によると、年間の雷日数が最も多いのは関東地方の内陸部である
(c) 時刻ごとの雷の検知数は、夏季、冬季ともに午後から夕方にかけてピークが見られる
(d) 冬に日本海沿岸で多く発生する雷は、夏の雷に比べ、放電ごとに正負の電荷が中和する量(電気量)は少ない傾向がある

(a)

(a)正しい
雷の解析
雷監視システムによる雷放電の検知及びレーダー観測などにもとづく
※授業資料(専門4回)4ページ(2022前期)
テキスト(専門)296〜297、300ページ
気象庁ホームページ 雷ナウキャスト
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/toppuu/thunder2-1.html

(b)

(b)誤り
年間の雷日数

東北から北陸地方にかけての日本海沿岸の観測点で多い
夏だけでなく冬も雷の発生数が多いため
気象庁ホームページ 雷の観測と統計
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/toppuu/thunder1-1.html

(c)

(c)誤り
夏の雷
午後から夕方にかけて明瞭なピーク

日中の強い日射によって暖められた地面付近の空気が上昇し、
背の高い積乱雲となって雷を発生
広範囲に発生し長時間継続
冬の雷
昼夜を問わず雷が発生

大陸の寒気が日本海で暖められて発生する積乱雲が原因
夏の雷に比べて放電の数が少ないが
一回あたりの雷の電気量が多く、落雷すると被害が大きくなりやすい

気象庁ホームページ 雷検知数の季節的特徴
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/toppuu/thunder1-3.html

(d)

(d)誤り
冬の雷
昼夜を問わず雷が発生

大陸の寒気が日本海で暖められて発生する積乱雲が原因
夏の雷に比べて放電の数が少ないが
一回あたりの雷の電気量が多く、落雷すると被害が大きくなりやすい

気象庁ホームページ 雷検知数の季節的特徴
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/toppuu/thunder1-3.html

③ 気象庁が発表している雷ナウキャストについて述べた次の文(a)〜(c)の正誤を述べよ。(44S12)
(a) 雷ナウキャストは、発雷のデータや気象レーダーの観測結果などをもとにして、雷活動の激しさや落雷の可能性を解析し、1時間後までの予測を行うもので、10分毎に更新される。
(b) 活動度1は、雲の中で氷の粒やあられなどが多くなり、雷雲として発達し始めた状況や、雲の中や雲と雲の間などで放電が発生することにより、電光が見えたり雷鳴が聞こえたりする段階に相当する。
(c) 活動度2が予測されている場合は、落雷の危険が迫っている状況なので、屋外にいる人は建物や車の中へ移動するなど、直ちに身の安全確保の行動をとる必要がある。

(a)

(a)正しい
雷ナウキャスト

雷の激しさや雷の可能性1km格子単位で解析し、
その1時間後(10分〜60分先)までの予測10分毎に更新する。
雷の解析は、雷監視システムによる雷放電の検知及びレーダー観測などを基
活動度1〜4で表す
※授業資料(専門4回)2、4〜7ページ(2022前期)
 テキスト(専門)296〜297、298〜301ページ

(b)

(b)誤り
活動度2に相当

活動度1
現在雷は発生していない
が、今後落雷の可能性がある
まだ発雷していない状況
活動度2
雷光
雷鳴が確認できる
あるいは
発雷はないものの落雷の可能性が高まっている
※授業資料(専門4回)4〜5ページ(2022前期)
テキスト(専門)299〜301ページ

(c)

(c)正しい
活動度2

落雷の危険が迫っている状況なので、
屋外にいる人建物や車の中へ移動するなど、直ちに身の安全確保の行動をとる必要がある。
※テキスト(専門)300〜301ページ

6-1-3 ナウキャスト 竜巻発生確度ナウキャスト・竜巻注意情報

① 竜巻注意情報について述べた文(a)〜(c)の正誤を述べよ。(49S14)
(a)竜巻注意情報には有効期間があり、その期間は発表から約1時間である。
(b)気象ドップラーレーダーや数値予報から求められる竜巻発生のボテンシャルが基準に達しない場合でも、竜巻等の目撃情報にもとづいて竜巻注意情報が発表されることがある。
(c)竜巻などの激しい突風が予想される場合には、 竜巻注意情報のほか、 雷注意報の中でも、竜巻のおそれが高いことを明記して注意を呼びかける。

(a)

(a)正しい
竜巻注意情報

積乱雲の下で発生する竜巻ダウンバーストなど激しい突風に対して注意を呼びかける情報
雷注意報を補足する情報として発表
有効期限がある
有効期間は発表から約1時間
その後も竜巻などの激しい突風のおそれがあるときは、
新たに竜巻注意情報を発表する。
※授業資料(専門4回)11ページ(2022前期)
 テキスト(専門)306ページ
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/tatsumaki.html

(b)

(b)正しい
竜巻注意情報
気象官署
一般の方の目撃情報でも発表される
※授業資料(専門4回)11ページ(2022前期)
 テキスト(専門)306ページ
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/tatsumaki.html

(c)

(c)正しい
竜巻に関する情報は段階的に発表
されている
①気象情報(半日〜1日前)
②雷注意報(数時間前)
③竜巻注意情報(雷注意報を補足する情報)
①と②で「竜巻発生の可能性を示唆する文言が記載されることがある
※授業資料(専門4回)11ページ(2022前期)
 テキスト(専門)306ページ
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/tatsumaki.html

雷注意報
落雷のほか、急な強い雨竜巻等の突風降ひょうといった
積乱雲の発達に伴い発生する激しい気象現象による
人や建物への被害が発生するおそれがあると予想したときに発表
落雷だけでなく急な強い雨や突風ひょうなど
積乱雲発達で想定される被害すべてを含む
ことに注意
活動度1以上だと必ず雷注意報が発表されているが
 前述の理由から、活動度1未満でも注意報が出ていることがある
活動度
活動度1と2の違いも頻出

※授業資料(専門4回)6ページ(2022前期)

② 竜巻などの激しい突風について述べた次の文(a)〜(d)の下線部の正誤を述べよ。(49S10)
(a) 日本における竜巻の被害域は、一般的に幅は数十mから数百mで長さは数kmであるが、長さが数十kmに達することもある
(b) 日本で発生する竜巻は北海道から沖縄に至る全国で見られ、沿岸部で多く観測される。
(c) 気象庁で使用している日本版改良藤田スケールは、日本の建築物等の被害に対応させることなどにより、日本で発生する激しい突風に対し藤田(F)スケールより精度良く突風の風速を評定することができる。
(d) ダウンバーストおよびガストフロントは竜巻発生確度ナウキャストおよび竜巻注意情報の対象に含まれている

(a)

(a)正しい
竜巻の被害域

一般的 数十m〜数百m 長さ数km
ときに、長さは数十kmに及ぶことがある
※授業資料(専門4回)12ページ(2022前期)
 テキスト(専門)309ページ

(b)

(b)正しい
竜巻
全国の沿岸部を中心に発生
(平野部も多い)
気象庁ホームページ 突風分布図
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/bosai/tornado/stats/bunpu/bunpuzu.html

(c)

(c)正しい
文章の通り
※授業資料(専門4回)16ページ(2022前期)
気象庁ホームページ 日本版改良藤田(JEF)スケールとは
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/toppuu/tornado1-2-2.html

(d)

(d)正しい
竜巻発生確度ナウキャスト
気象ドップラーレーダーなど
から
竜巻が今にも発生する(または発生している)可能性の程度を推定
これを発生確度で表す

竜巻注意情報
積乱雲の下で発生する竜巻ダウンバーストなどの激しい突風(以下「竜巻等」)に対して注意を呼びかける情報
雷注意報を補足する情報として発表

⇒イメージしやすい「竜巻」と言う言葉を使っているが
竜巻等の激しい突風」として
 竜巻の他、ダウンバーストガストフロントなどを含む
※授業資料(専門4回)8、11〜14ページ(2022前期)
 テキスト(専門)302〜303ページ
 気象庁ホームページ 竜巻などの激しい突風とは
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/toppuu/tornado1-1.html

③ 気象庁が発表している竜巻発生確度ナウキャストについて述べた次の文(a)〜(c)の正誤を述べよ。(47S12)
(a) 竜巻発生確度ナウキャストでは、気象ドップラーレーダーの観測結果など
をもとに「竜巻が今にも発生する(または発生している)可能性の程度」を推定し、これを発生確度として表す。
(b) 発生確度1と2では、竜巻が発生するまでの時間的な切迫度に違いがある。
(c) 発生確度1となった地域には、竜巻注意情報が発表される。

(a)

(a)正しい
竜巻発生確度ナウキャスト

気象ドップラーレーダーなどから
・「竜巻が今にも発生する(または発生している)可能性の程度を推定し、これを発生確度で表す
竜巻の発生確度を10km格子単位で解析し、
その1時間後(10〜60分先)までの予測を10分ごとに更新する。
竜巻の強さの程度の予報ではないことに注意
※授業資料(専門4回)8ページ(2022前期)
 テキスト(専門)302、304ページ

(b)

(b)誤り
時間的な切迫度でレベル分けしているのではない
※授業資料(専門4回)8〜10ページ(2022前期)
 テキスト(専門)304ページ

(c)

(c)誤り
発生確度2で発表

なお、気象情報や注意報で事前に「竜巻」の発生可能性を示唆する情報を出す
※授業資料(専門4回)11ページ(2022前期)
 テキスト(専門)304ページ

④ ガストフロントの特徴について述べた次の文章の下線部(a)〜(c)の正誤を述べよ。(47S08)
ガストフロント(突風前線)は、積乱雲の下に溜まった冷気が周囲に流れ出し、周囲の空気との間に作る境界のことで、突風(ガスト)を伴うことがあることからこのように呼ばれている。ガストフロントが通過するときには(a)気圧の急下降を伴うことが多い。水平の広がりは(b)竜巻やダウンバーストより大きく、数十km以上に達することがある。ガストフロントは(c)雲を伴わないため、静止気象衛星で観測することはできない

(a)

(a)誤り
ガストフロント
ダウンバースト
積乱雲に溜まった冷気が強い下降気流として地面に衝突する
強い下降気流が発生すると
地上気圧が急上昇
 地上にメソハイ(雷雨性高気圧)」ができる
※テキスト(一般)260ページ
 テキスト(専門)302〜303ページ

(b)

(b)正しい
水平の広がりは竜巻やダウンバーストより大きく

数十km以上に達することがある
※授業資料(専門4回) 14ページ(2022前期)
 テキスト(専門)302〜303ページ

(c)

(c)誤り
難しいのですが「突風“前線”」で想像できるかな?
アーククラウドという雲を作ることがある
https://www.honda.co.jp/kids/explore/cloud/
※授業資料(専門4回)8、11〜14ページ(2022前期)
 テキスト(専門)302〜303ページ

⑤ ダウンバーストの特徴とその被害について述べた次の文章の下線部(a)〜(c) の正誤を述べよ。(45S09)
ダウンバーストは、積雲や積乱雲から吹き降ろす下降気流のうち、地面付近で周囲に突風となって吹き出す風が災害を起こすほど強いものをいう。ダウンバーストが発生するときには、(a)短時間に地上の気圧が変化することが多い。 また、しばしばひょうを伴う。突風の吹き出しの水平的な広がりは(b)数十mから数百m程度で、被害地域は(c)円形あるいは楕円形などの形状になる特徴がある

(a)

(a)正しい
ガストフロントダウンバースト
積乱雲に溜まった冷気が強い下降気流として地面に衝突する
強い下降気流が発生すると
地上気圧が急上昇
 地上にメソハイ(雷雨性高気圧)」ができる
※テキスト(一般)260ページ
 テキスト(専門)302〜303ページ

(b)

(b)誤り
ダウンバースト
吹き出しの広がりは数百メートルから十キロメートル程度

※授業資料(専門4回)13ページ
 テキスト(専門)302〜303ページ

(c)

(c)正しい
被害痕跡
円形あるいは楕円形など面的に広がる特徴
※授業資料(専門4回)13ページ
 テキスト(専門)302〜303ページ

⑥ 気象庁で発表している降水ナウキャスト、雷ナウキャスト、および竜巻発生確度ナウキャストに関する次の文 (a)〜(d)の正誤を述べよ。(36S12 2011(H23)①)
(a) これらのナウキャストは、現在までの大気現象の解析とその変化傾向を基に1時間先までの予測を行うものである。
(b) 降水ナウキャストでは、積乱雲の発生・発達を予測しそれを予想降水量に反映させている。
(c) 雷ナウキャストでは、雷が発生する可能性および雷の激しさについて活動度1から活動度4までの四つの階級で表している。
(d) 竜巻発生確度ナウキャストでは、竜巻などの激しい突風が発生する可能性の高さを発生確度1および発生確度2の二つの階級で表している。

(a)

(a)正しい
降水ナウキャスト
・5分間隔で発表 1時間先までの5分毎の強度を1km四方の細かさで予報
・レーダー観測やアメダス等の雨量計データから求める
・降水の強さの分布、降水域の発達や衰弱の傾向
 過去1時間程度の降水域の移動や地上・高層の観測データから求めた移動速度(風)を利用
・予測を行う時点で求めた降水域の移動の状態がその先も変化しないと仮定
 降水の強さに発達・衰弱の傾向を加味
して、降水の分布を移動させ、
 60分先までの降水の強さ
の分布を計算
新たに発生する降水域等を予測に反映することはできない
地形の影響等によって降水が発達・衰弱する効果を計算
している。
※授業資料(専門4回6章)2ページ
 
テキスト(専門)296〜298ページ
雷ナウキャスト
雷の激しさや雷の可能性を1km格子単位で解析
 その1時間後(10分~60分先)までの予測を10分毎に更新
・雷の解析は、雷監視システムによる雷放電の検知やレーダー観測などを基にする
 活動度1〜4で表す。
・予測は、雷雲の移動方向に移動させるとともに、雷雲の盛衰の傾向も考慮
※授業資料(専門4回6章)3〜5ページ(22後期)
 テキスト(専門)298〜302ページ
竜巻発生確度ナウキャスト
気象ドップラーレーダーなどから
竜巻が今にも発生する(または発生している)可能性の程度」を推定し、
 これを発生確度で表す
竜巻の発生確度を10km格子単位で解析し、
 その1時間後(10〜60分先)までの予測を10分ごとに更新
※授業資料(専門4回6章)7ページ(22後期)
 テキスト(専門)304〜305ページ

(b)

(b)誤り
降水ナウキャスト
新たに発生する降水域等を予測に反映することはできない
※授業資料(専門4回6章)2ページ
 
テキスト(専門)297ページ

(c)

(c)正しい
雷ナウキャスト
雷の激しさや雷の可能性を1km格子単位で解析
 その1時間後(10分~60分先)までの予測を10分毎に更新
・雷の解析は、雷監視システムによる雷放電の検知やレーダー観測などを基にする
 活動度1〜4で表す。
・予測は、雷雲の移動方向に移動させるとともに、雷雲の盛衰の傾向も考慮
※授業資料(専門4回6章)3〜5ページ(22後期)
 テキスト(専門)298〜302ページ

(d)

(d)正しい
竜巻発生確度ナウキャスト
気象ドップラーレーダーなどから
竜巻が今にも発生する(または発生している)可能性の程度」を推定し、
 これを発生確度で表す
竜巻の発生確度を10km格子単位で解析し、
 その1時間後(10〜60分先)までの予測を10分ごとに更新
・発生確度は確度1確度22段階
※授業資料(専門4回6章)7ページ(22後期)
 テキスト(専門)304〜305ページ

6-2 降水短時間予報

① 気象庁で発表している降水短時間予報は、実況の降水量分布から主に補外により求めた降水量予測(以下、実況補外予測) と、数値予報モデルで計算した降水量予測(以下、数値予測) から、それぞれの精度に応じて予測を結合して作成している場合がある。降水短時間予報について述べた次の文(a)〜(c)の下線部の正誤を述べよ。(46S13改 2016(H28)①)
(a) 6時間後までの実況補外予測では、降水域の移動を数値予報で計算された風のみを利用することによって行う。
(b) 6時間後までの予測では、メソモデルの結果に加えて局地モデルの結果も加味している。そのため、メソモデルで予測されていない対流性降水の発生を予測する場合がある。
(c) 6時間後までの降水短時間予報について、実況補外予測で予測される強い降水域と数値予測で予測される強い降水域の位置がずれている場合、両者の予測を、重みを付けて足し合わせるため、降水の強さが弱められる傾向がある。

(a)

(a)誤り
降水短時間予報

6時間先まで」と「7時間から15時間先まで」とで発表間隔や予測手法が異なる
6時間後まで
解析雨量で求めた1時間降水量分布を初期値として利用して降水域の移動速度を求める
この移動速度を使って直前の降水分布を移動させ、
6時間先までの降水量分布を作成(実況補外)する。
地形の効果や直前の降水の変化を元に、
今後雨が強まったり、弱まったりすることも考慮
予報時間が長くなると、降水域の位置や強さのずれが大きくなる
予報時間途中から数値予報(メソモデル)による降水予測も加味
※授業資料(専門4回) 19〜24ページ(2022前期)
 テキスト(専門)310〜313ページ
気象庁ホームページ 降水ナウキャスト、降水短時間予報
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/kotan_nowcast.html

(b)

(b)誤り
降水短時間予報では「メソモデルで予測できない対流性降水」の予報も当然重要
ただし、6時間後までの予測では局地モデルは使用しない
6時間後までの予測
解析雨量で求めた1時間降水量分布を利用して降水域の移動速度を求める
この移動速度を使って直前の降水分布を移動させ、
6時間先までの降水量分布を作成(実況補外)する。
地形の効果や直前の降水の変化を元に、
今後雨が強まったり、弱まったりすることも考慮
予報時間が長くなると、降水域の位置や強さのずれが大きくなる
予報時間途中から数値予報(メソモデル)による降水予測も加味
※授業資料(専門4回6章)22ページ(22後期)
 テキスト(専門)311ページ
7時間後〜15時間後の予測
メソ数値予報モデル(MSM)に加え局地モデル(LFM)を組み合わせて予測に反映
予報開始時間の予測精度も考慮
※授業資料(専門4回) 19〜21、26〜27ページ(2022前期)
テキストの情報は古いです!
授業資料や気象庁ホームページで確認を!!

気象庁ホームページ 降水ナウキャスト、降水短時間予報
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/kotan_nowcast.html

(c)

(c)正しい
6時間後までの降水短時間予報では、実況補外予測数値予報組み合わせて降水を予報する。
予報時間の前半は実況補外予測をメインに、後半は数値予報による予測にメインに予測する。
ただし、予測される降水域が実況補外予測と数値予報とで位置が異なる場合、降水の強さが弱められる傾向が生まれる

実況補外予測とは…

補外予測外挿 既知の数値データ列をもとに、そのデータ範囲外を埋める数値を求める

補間予測内挿 既知の数値データ列をもとに、そのデータ範囲内を埋める数値を求める

② 降水短時間予報について述べた次の文(a)〜(c)の下線部の正誤を述べよ。(43S08 2014(H26)②)
(a) 降水短時間予報では、アメダスで得られる気温の観測値を利用して雨と雪の判別を行い予測精度を高めている。
(b) アメダスで観測されてもレーダーエコー合成図に現れないような弱い降水がある。降水短時間予報では、このような降水については予測することができないので、注意が必要である。
(c) 降水短時間予報は予報時間の経過とともに精度が低下するが、1時間先の予報ならば、熱雷のような急激に発達する降水系も、台風に伴う降水系とほぼ同じ精度で予測することができる

(a)

(a)誤り
降水短時間予報は以下のデータを使って作成される
レーダーによる観測
アメダスや他機関の雨量の観測値
気温の観測値は使わないため、雨雪の判別はできない
※授業資料(専門4回6章)19〜21ページ(22後期)
 テキスト(専門)311、314ページ

(b)

(b) 誤り
アメダスや他機関の雨量計による観測で補正するので、
レーダーで観測されていなくても面的に隙間のないより正確な雨量分布を作成可能
※授業資料(専門4回6章)19〜21ページ(22後期)
 テキスト(専門)311、314ページ

(c)

(c) 誤り
スケールの小さい熱雷など、個々の積乱雲による雷雨の予測は難しい
ただし、
・メソモデル(メソβ水平20km以上)の局地的な積乱雲域や積乱雲群の予報は有効
・地形性降水の盛衰も考慮されている
※水平スケールが大きい現象ほど予報精度がいい
※テキスト(専門)311、314ページ

③ 解析雨量と降水短時間予報について述べた次の文(a)〜(d)の正誤を述べよ。(42S08 2014(H26)①)
(a) 解析雨量は、気象レーダーで5分ごとに観測した降水強度から求まる1時間積算降水強度を、地上の雨量計で観測した前1時間降水量で補正して算出される。
(b) 解析雨量を算出するときの地上の降水量データとしてはアメダスの雨量計による観測値のみが使用されている。
(c) 降水短時間予報における降水域の移動速度の算出処理では、解析雨量の分布が利用されている。
(d) メソ数値予報モデルの格子の水平間隔は5kmで、降水短時間予報の水平分解能の1kmより大きいため、メソ数値予報モデルの降水予想値は降水短時間予報の作成には利用されていない。

(a)

(a)正しい
ちょっといじわるな選択肢
解析雨量速報版解析雨量
気象レーダーで観測した推定雨量(1時間積算降水強度)
アメダスや国、自治体の雨量計で観測した実測の雨量を用いて補正
※テキスト(専門)311ページ
気象庁・国土交通省の気象レーダーの観測データに加え、
気象庁・国土交通省・ 地方自治体が保有する全国の雨量計のデータを組み合わせ
1時間の降水量分布を1km四方の細かさで解析したもの
※授業資料(専門4回6章)19〜20ページ(22前期)
解析雨量は30分ごとに、速報版解析雨量は10分ごとに作成
例:9時の解析雨量 8時〜9時
  9時10分の速報版解析雨量 8時10分~9時10分の1時間雨量
※授業資料(専門4回6章)19ページ(22前期)

速報版解析雨量でも10分毎に作成され、
前1時間雨量の実測値と作成時のレーダーの推定雨量を使う
一方、「気象庁のレーダーは5分ごとの観測」で一瞬「うっ…」となりそうだか
・観測時の推定1時間降水強度
・雨量計の1時間雨量の実測値
以上を使うので、間違いでないといえば間違いではないのよね…

(b)

(b)誤り
アメダスの観測値だけでなく、レーダーで観測した推定雨量(1時間積算降水強度)を使う

解析雨量速報版解析雨量
気象レーダーで観測した推定雨量(1時間積算降水強度)
アメダスや国、自治体の雨量計で観測した実測の雨量を用いて補正
※テキスト(専門)311ページ
気象庁・国土交通省の気象レーダーの観測データに加え、
気象庁・国土交通省・ 地方自治体が保有する全国の雨量計のデータを組み合わせ
1時間の降水量分布を1km四方の細かさで解析したもの
※授業資料(専門4回6章)19〜20ページ(22前期)

(c)

(c)正しい
6時間先までの予測手法
解析雨量で求めた1時間降水量分布を利用して降水域の移動速度を求め
この移動速度を使って直前の降水分布を移動させ6時間先までの降水量分布を作成
⇒「実況捕外」という
※授業資料(専門4回6章)22ページ(22後期)
 テキスト(専門)311ページ

(d)

(d)誤り
予報時間が長くなると降水域の位置や強さのずれが大きくなる
予報時間の後半数値予報(メソモデル)による降水予測が主体
 前半の予報の主体である「補外予報」と数値予報の精度を評価し、都度比率を決めていく
※授業資料(専門4回6章)22〜24ページ(22後期)
 テキスト(専門)311ページ

④ 降水短時間予報は、実況からの予測と数値予報の結果を合成して作成される。降水短時間予報について述べた次の文(a)〜(c) の正誤を述べよ。(40S08 2013(H25)①)
(a) 実況からの予測では、初期時刻の降水量分布を初期時刻までの降水域の移動ベクトルを使って移動させるだけなので、合成における実況からの予測の重みが大きい場合には、降水短時間予報には地形による降水の強まりは表現されない。
(b) 実況からの予測の降水域と数値予報の結果の降水域がずれていた場合には、降水短時間予報の降水域は広がって表現される。
(c) 合成においては、予報時間が長くなるほど、実況からの予測の重みが数値予報の結果の重みよりも大きくなる。

(a)

(a)誤り
降水短時間予報では
地形性の降水の盛衰降水自体の盛衰も表現されている
(メソモデルの予想を使う)
※授業資料(専門4回6章)22ページ(22後期)
 テキスト(専門)311〜312、314ページ

(b)

(b)正しい 少し難しいです…
降水短時間予報
解析雨量で求めた1時間降水量分布を利用して降水域の移動速度を求める
この移動速度を使って直前の降水分布を移動させ、
6時間先までの降水量分布を作成(実況補外)する。
地形の効果や直前の降水の変化を元に、
今後雨が強まったり、弱まったりすることも考慮
予報時間が長くなると、降水域の位置や強さのずれが大きくなる
 予報時間途中から数値予報(メソモデル)による降水予測も加味

「実況補外で作成した6時間先の降水予測」と「数値予報(メソモデル)」
都度比率を決めるものの
予報時間の前半実況補外予報が主体
予報時間の
後半数値予報(メソモデル)による降水予測が主体
⇒それがずれていれば、予想降水域は広がってしまう

(c)

(c)誤り
逆である
「実況補外で作成した6時間先の降水予測」と「数値予報(メソモデル)」
予報時間の前半実況補外予報が主体
予報時間の
後半数値予報(メソモデル)による降水予測が主体
(都度比率は計算して決める)
※授業資料(専門4回6章)22〜24ページ(22後期)
 テキスト(専門)311〜313ページ

授業やテキストで学んだことをきちんと押さえましょう!!

この問題の選択肢(b)は難しかったと思います
ただ、実際の試験では
選択肢(a)と(c)を答えることができれば、自動的に(b)が決まるようになっています。
学科試験は授業やテキストで学んだことを押さえていれば
 基本的に正解ができる問題がほとんど
です!!

⑤ 気象庁がホームページで発表している「雨雲の動き(降水ナウキャスト)」「今後の雨(降水短時間予報)」について述べた次の文(a)〜(d)の正誤を述べよ。(39S12 2012(H24)②)
(a) 予報の発表間隔は、降水ナウキャストでは10分、降水短時間予報では60分である。
(b) 降水ナウキャストでは、地形の効果による降水の強化や衰弱は考慮されていない。
(c) 降水短時間予報では補外の手法が使われているため、その結果には地形の効果による降水の強化や衰弱は反映されるが、新たな降水域の発生は見られない。
(d) 降水短時間予報では、初期時刻にアメダスで観測された気温を用いて雨・雪の判別を行っている。

降水ナウキャスト降水短時間予報区別しよう!

降水ナウキャスト
5分間隔で発表 1時間先までの5分毎の強度を1km四方の細かさで予報
レーダー観測アメダス等の雨量計データから求める
降水の強さの分布降水域の発達や衰弱の傾向
 過去1時間程度の降水域の移動や地上・高層の観測データから求めた移動速度(風)を利用
・予測を行う時点で求めた降水域の移動の状態がその先も変化しないと仮定
 降水の強さに発達・衰弱の傾向を加味して、降水の分布を移動させ、
 60分先までの降水の強さの分布を計算
新たに発生する降水域等を予測に反映することはできない
地形の影響等によって降水が発達・衰弱する効果を計算している。
※授業資料(専門4回6章)2ページ
 テキスト(専門)296〜298ページ

降水短時間予報
15時間先までの降水量を面的分布として予報する。
6時間先までは10分間隔で発表
 各1時間降水量を1km四方の細かさで予報する。
7時間先から15時間先までは1時間間隔で発表
 各1時間降水量を5km四方の細かさで予報する。
解析雨量で求めた1時間降水量分布を利用して降水域の移動速度を求める
この移動速度を使って直前の降水分布を移動させ、
6時間先までの降水量分布を作成(実況補外)する。
地形の効果や直前の降水の変化を元に、
今後雨が強まったり、弱まったりすることも考慮
予報時間が長くなると、降水域の位置や強さのずれが大きくなる
 予報時間途中から数値予報(メソモデル)による降水予測も加味
※授業資料(専門4回6章)19〜26ページ(22後期)
 テキスト(専門)310〜314ページ

(a)

(a)誤り
降水ナウキャスト
5分ごと
降水短時間予報
6時間先まで
10分ごと
7〜15時間先1時間ごと
※授業資料(専門4回6章)2、22ページ、
 テキスト(専門)296〜298ページ

(b)

(b)誤り
降水ナウキャスト
地形性効果による降水の盛衰を反映
したものになっている
※テキスト(専門)297〜298ページ
 気象庁ホームページ「降水ナウキャスト、降水短時間予報

(c)

(c)誤り
降水短時間予報
「実況補外で作成した6時間先の降水予測」と「数値予報(メソモデル)」
予報時間の前半実況補外予報が主体
予報時間の
後半数値予報(メソモデル)による降水予測が主体
(都度比率は計算して決める)
数値予報を利用することもあり新たな降水も予測が可能
※授業資料(専門4回6章)22〜24ページ(22後期)
 テキスト(専門)311〜313ページ

(d)

(d)誤り
降水短時間予報は以下のデータを使って作成される
レーダーによる観測
アメダスや他機関の雨量の観測値
気温の観測値は使わないため、雨雪の判別はできない
※授業資料(専門4回6章)19〜21ページ(22後期)
 テキスト(専門)311、314ページ

⑥ 気象庁が発表している降水短時間予報について述べた次の文(a)〜(d)の正誤を述べよ。(38SS12 2012(H24)①再) ※(d)は専門5回8章:予報精度の評価法を学習してください
(a) 実況の降水量分布から主に補外により求めた補外予測と数値予報で計算した降水量予測との合成によって作成されており、二つの予測の合成比率は予報時間によって変えている。
(b) 地形による降水量の増加や減少は考慮されていない。
(c) 予報精度は、水平方向のスケールが大きい現象ほど低くなりやすい。
(d) スレットスコアは、1mm/h 程度の強さの降水に対しても、30mm/h 以上の強さの降水に対しても同程度である。

(a)

(a)正しい
降水短時間予報
「実況補外で作成した6時間先の降水予測」と「数値予報(メソモデル)」
予報時間の前半実況補外予報が主体
予報時間の
後半数値予報(メソモデル)による降水予測が主体
予報時間が長くなると、降水域の位置や強さのずれが大きくなる
その比率は初期値を作るごとに都度適切に変更
※授業資料(専門4回6章)22〜24ページ(22後期)
 テキスト(専門)311〜313ページ

(b)

(b)誤り
降水ナウキャスト
地形性効果による降水の盛衰を反映
したものになっている
※テキスト(専門)297〜298ページ
 気象庁ホームページ「降水ナウキャスト、降水短時間予報

(c)

(c) 誤り
スケールの小さい熱雷など、個々の積乱雲による雷雨の予測は難しい
ただし、
・メソモデル(メソβ水平20km以上)の局地的な積乱雲域や積乱雲群の予報は有効
・地形性降水の盛衰も考慮
されている
水平スケールが大きい現象ほど予報精度がいい
※テキスト(専門)311、314ページ

(d)

(d)誤り
スレットスコア
天気や気象現象で発生頻度の少ない現象の的中評価法
例:東京の降雪など
※授業資料(専門5回8章)40ページ(22後期)
 テキスト(専門)403〜404ページ

1時間に30ミリの雨は、1時間に1ミリの雨より当然発生回数がかなり少ない
スレットスコアの結果は当然変わってくる

⑦ 気象庁が発表している解析雨量について述べた次の文(a)〜(d)の正誤を述べよ。(38S12 2012(H24)①)
(a) 解析雨量は、気象レーダーで観測した1時間積算降水強度をアメダス等の地上の雨量計データで補正した面的な1時間雨量である。
(b) 気象レーダー観測では地形エコーは完全には除去できないので、地形エコーに起因する過大な解析雨量が算出されることがある。
(c) 海上については、近傍の陸上の雨量計の観測結果に基づいて得た関係を用いて解析雨量を算出している。
(d) 解析雨量は実測値ではないことから、その値に基づいて記録的短時間大雨情報が発表されることはない。

(a)

(a)正しい
解析雨量
気象庁や国土交通省の気象レーダーの観測データ
気象庁や国土交通省、地方自治体の全国の雨量計のデータ
⇒この2つを組み合わせて1時間の降水量分布を1km四方の細かさで解析

気象レーダーで観測した1時間積算降水強度
アメダス等の地上の雨量計データで補正した面的な1時間雨量
※授業資料(専門4回6章)19〜21ページ(22後期)
 テキスト(専門)311ページ

(b)

(b)正しい
気象レーダー観測では地形の影響によるエコーを完全に除去できない
⇒過大な解析雨量が出ることがある
(技術の進化でだいぶ改善はされてきてはいる)
※授業資料(専門2回3章)26〜28ページ(22後期)
気象庁ホームページ「解析雨量
⇒一番最後の利用上の留意点を見ておこう

(c)

(c)正しい
海上には雨量計がない
→近くの雨量計のデータを用いる
→レーダーのノイズを拾いやすい
海上の解析雨量は誤差が大きい
以上は押さえておきましょう

(d)

(d)誤り
記録的短時間大雨情報
数年に一度程度しか発生しないような短時間の大雨の情報

観測(地上の雨量計による観測)
解析雨量で解析した時
(気象レーダーと地上の雨量計を組み合わせた解析)
※授業資料(専門4回6章)19〜21ページ(22後期)
     (専門8回11章)49ページ(22前期)
 テキスト(専門)311、557、567ページ

⑧ 15時間先までの降水量を予測する降水短時間予報について、うち6時間先までの降水量予測の作成手順について述べた次の文章の下線部(a)〜(e)の正誤を述べよ。(37S12 2011(H23)②)
初めに、(a)レーダーの1時間積算降水量と地上の雨量計の観測値から初期時刻の降水量分布を求める。次に、初期時刻の3時間前から初期時刻までの降水量分布から求めた降水域の移動と(b)数値予報モデルによる風を用いて、降水域の移動ベクトルを計算する。この移動ベクトルを用いて初期時刻の降水量分布を移動させることにより、(c)5kmメッシュの降水量分布を(d)30分毎に予測する。この時、(e)地形による降水の発達衰弱の効果は取り入れていない
予報期間の後半においては、この降水量と数値予報モデルで計算された降水量が予報時間に応じた重みをつけて足し合わされる。

(a)

(a)正しい
降水短時間予報
15時間先までの降水量を面的分布として予報する。
解析雨量で求めた1時間降水量分布を初期値として利用して降水域の移動速度を求める
この移動速度を使って直前の降水分布を移動させ、
6時間先までの降水量分布を作成(実況補外)する。
⇒この「解析雨量」を求める方法
気象レーダーで観測した推定雨量(1時間積算降水強度)
②アメダスや国、自治体の雨量計で観測した実測の雨量を用いて補正
※授業資料(専門4回6章)19〜26ページ(22後期)
 テキスト(専門)310〜314ページ

(b)

(b)正しい
降水短時間予報
解析雨量で求めた1時間降水量分布初期値として利用して降水域の移動速度を求める
この移動速度を使って直前の降水分布を移動させ、
6時間先までの降水量分布を作成(実況補外)する。
予報時間が長くなると、降水域の位置や強さのずれが大きくなる
 予報時間途中から数値予報(メソモデル)による降水予測も加味
※授業資料(専門4回6章)19〜26ページ(22後期)
 テキスト(専門)310〜314ページ

(c)

(c)誤り
降水短時間予報
15時間先までの降水量を面的分布として予報する。
6時間先までは10分間隔で発表
 各1時間降水量を1km四方の細かさで予報する。
※授業資料(専門4回6章)19〜26ページ(22後期)
 テキスト(専門)310〜314ページ

(d)

(d)誤り
降水短時間予報
15時間先までの降水量を面的分布として予報する。
6時間先までは10分間隔で発表
 各1時間降水量を1km四方の細かさで予報する。
※授業資料(専門4回6章)19〜26ページ(22後期)
 テキスト(専門)310〜314ページ

(e)

(e)誤り
降水短時間予報
地形の効果や直前の降水の変化を元に、
今後雨が強まったり、弱まったりすることも考慮
※授業資料(専門4回6章)19〜26ページ(22後期)
 テキスト(専門)310〜314ページ

6-3 短期・中期予報

① 気象庁が発表する府県週間天気予報について述べた次の文(a)〜(c)の下線部の正誤を述べよ。(48S12)
(a) 予報区内の向こう一週間の天気、風、波浪、降水確率、最高·最低気温の各要素について、一日単位で予報している。
(b) 原則として府予報区ごとに予報している。しかし、一部の府県予報区では、常時あるいは季節を限定して区域を細分し、予報している。
(c) 「予報が適中しやすい」 ことと 「予報が変わりにくい」 ことを表す情報として、発表日の3日先から7日先までの予報に信頼度を付して発表している。 信頼度は三つの段階で表される。

(a)

(a)誤り
週間天気予報
について
波浪発表がない
※授業資料(専門4回) 45〜46ページ(2022前期)
 テキスト(専門)324ページ

(b)

(b)正しい
東京と鹿児島は常時分けている

また一部の府県では冬季で予報区域を細分する場合がある
※授業資料(専門4回) 45ページ(2022前期)
気象庁ホームページ 週間天気予報の季節細分についての解説
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/shukan_saibun.html

(c)

(c)正しい
信頼度

3日目以降の降水の有無の予報について
予報が適中しやすい」ことと「予報が変わりにくい」ことを表す情報
A、B、Cの3段階で表されている。
※授業資料(専門4回) 47ページ(2022前期)
 テキスト(専門)324〜325ページ

② 気象庁が発表する週間天気予報について述べた次の文(a)〜(c)の下線部の正誤を述べよ。(44S11)
(a) 週間天気予報では、府県週間天気予報、地方週間天気予報のほか、全般週間天気予報を毎日発表している。
(b) 府県週間天気予報では、発表日の2日先から7日先までについては、毎日の最高·最低気温の予報値とともに、適中率がおよそ80%となる最高·最低気温のそれぞれの気温の範囲を発表している。
(c) 府県週間天気予報では、発表日の3日先から7日先までについては、信頼度をA、B、Cの3階級で発表している。

(a)

(a)正しい
週間天気予報
発表日翌日から7日先までの期間の予報
以下の、3つの形式で毎日発表
全般週間天気予報
地方週間天気予報
府県週間天気予報

※授業資料(専門4回) 42〜45ページ(2022前期)
 テキスト(専門)323〜324ページ

(b)

(b)正しい
最高気温・最低気温
について
2日後以降の予報
・1日の最高気温と1日の最低気温を表示
括弧内は気温の予測範囲を示す。
アンサンブル予報を利用、
実況の気温がこの範囲に入る確率はおよそ80%
⇒気象庁の週間天気予報の「 天気予報(7日先まで)の説明」を御覧ください

(c)

(c)正しい
信頼度

3日目以降の降水の有無の予報について
予報が適中しやすい」ことと「予報が変わりにくい」ことを表す情報
A、B、Cの3段階で表されている。
※授業資料(専門4回) 47ページ(2022前期)
 テキスト(専門)324〜325ページ

6-4 降水確率

① 気象庁が発表している明後日までの天気予報の降水確率に関する次の文(a) 〜(c)の正誤を述べよ。(37S07 2011(H23)②)
(a)降水確率100%とは、降水量に換算して1mm以上の雨または雪が予報期間を通して降り続くことを示している。
(b)降水確率は、予報期間内に1mm以上の降水がある確率を与える降水確率ガイダンスを基にして作られる。
(c)数値予報による降水量の予測値が0mmの格子点では、 降水確率ガイダンスの値は常に0%になる。

(a)

(a)誤り
降水確率予報

予報期間中に1mm以上の雨か雪が降る確率を、0%〜100%まで10%刻みで予報したもの。
降水確率30%
30%という予報が100回発表されたとき、そのうちの約30回は1mm以上の降水があるという意味。
対象時間内にずっと降り続ける必要はない
降水継続時間降水量降水強度降る範囲の広さについて予報しているわけでない
※授業資料(専門4回) 36ページ(2022前期)
 テキスト(専門)319ページ

(b)

(b)正しい
降水確率予報
数値予報モデルで得られた予想値(数値予報プロダクト)より、降水確率ガイダンスを基に作成
降水確率ガイダンス
カルマンフィルターで求められる
カルマンフィルター
あらかじめ求めておいた予測式の係数を直近の観測値を用いて修正量を最適に補正
また、対象とする地域の降水確率は、その地域に含まれる複数の格子点の降水確率(地点確率)を平均して求める
※テキスト(専門)271、273、320ページ

(c)

(c) 誤り
難しいのですが
予報が「晴れ」一本だったとしても
「降水確率0%」にはなかなかなりません。
上空の大気が湿潤で凝結の可能性があれば、降水確率が「0%」となるのはまれなんです…

降水確率ガイダンスで使う変数(データ)
・降水量予測値
・アメダスの観測値
・気圧配置などの過去の記録

降水確率が常に0%になるとは限らない
※テキスト(専門)319〜320ページ

② 気象庁が発表している短期予報の降水確率予報について述べた次の文(a)〜(c)の正誤を述べよ。
(38SS08 2012(H24)①再)
(a) 数値予報の結果から降水確率を算出するための関係式の係数は、数値予報の結果が出力されるたびに更新される。
(b) ある地域を対象にしたある日の降水確率が、6時〜12時:30%、12時〜18時:70%であるとき、この予報は12時〜18時の方が降水量が多いことを意味している。
(c) ある地域を対象にしたある日の6時間ごとの降水確率がすべて50%のとき、その日1日を通しての降水確率は50%以上になる。

(a)

(a)正しい
これは少しむずかしい問題

降水確率など、降水についてはカルマンフィルター」を使います
(数値予報の復習!)
カルマンフィルター
・逐次学習
 数値予報の予想値を天気予報に翻訳するときに
 観測値を参考に最適な値に変更しながら翻訳
 →予報モデルや季節変化、気候特性に対応
  学習機能あり
・場の急な変化に対応できない
※授業資料(3回5章)56〜57ページ(22後期)
 テキスト(専門)272〜273ページ

(b)

(b)誤り
降水確率
予報期間中に1mm以上の雨か雪が降る確率を0%から100%まで10% 刻みで予報したもの。
降水確率30%
 30%という予報が100回発表されたとき、そのうちの約30回は1mm以上の降水があるという意味
降水量降る時間場所を予報するものではない
※授業資料(専門4回6章)36ページ(22後期)
 テキスト(専門)319ページ

(c)

(c)正しい
理屈は授業資料やテキストのとおりです
※授業資料(専門4回6章)37ページ
 テキスト(専門)319〜320ページ

簡単に言えば
降水確率が
① 0〜 6時 50%
② 6〜12時 50%
③12〜18時 50%
④18〜24時 50% とした時、
4期間あるので、①〜④の期間すべての確率が50%の場合
①で1mm以上の降水がなくても、
残りの②〜④のどこかで雨が降る可能性が大きい
わけです
授業資料やテキストの例を使っていうと
例えば、単純に
4期間 ⇒4本のくじ
確率5割⇒あたりが2本とすると
1本目がハズレでも、残り3本中2本があたりなので
2本目の時点で、あたりが出る「期待値」は67%になるわけです

最終的な確率は、計算式を使うと…
当たりの出る確率P(降水確率):50%=0.5
抽選回数(発表期間)n:4回
⇒1−(1−P)n
→1−(1−0.5)4
=1−0.54
=1−0.0625
=0.9375≒94%

6-5 早期天候情報

① 早期天候情報について述べた次の文章の下線部(a)〜(c)の正誤を述べよ。(46S15 )
高温に関する早期天候情報は、(a)翌日から14日後までの期間で、(b)7日間平均気温が「かなり高い」となる確率が(c)30%以上と見込まれる場合に発表される。気温が「かなり高い」とは、(d)10年刻みの過去30 年(2022年現在は1991年〜2020年)の観測をもとにした出現率が10%以下となる高温に相当する

(a)

(a)誤り
6日後から14日後の5日間平均気温を基準
とする
※授業資料(専門4回)50ページ(2022前期)
気象庁ホームページ 「2週間気温予報」と「早期天候情報」について
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/twoweek.html

(b)

(b)誤り
6日後から14日後の5日間平均気温を基準
とする
※授業資料(専門4回)50ページ(2022前期)
気象庁ホームページ 「2週間気温予報」と「早期天候情報」について
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/twoweek.html

(c)

(c)正しい
※授業資料(専門4回)50ページ(2022前期)
気象庁ホームページ 「2週間気温予報」と「早期天候情報」について
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/twoweek.html

(d)

(d)正しい
※授業資料(専門4回)50ページ(2022前期)
気象庁ホームページ 「2週間気温予報」と「早期天候情報」について
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/twoweek.html
気象庁ホームページ「3つの階級」
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kisetsu_riyou/class/

早期天候情報とは…

早期天候情報
その時期としては10年に1度程度しか起きないような
著しい高温低温降雪量冬季の日本海側となる可能性が、
いつもより高まっているときに、6日前までに注意を呼びかける情報
6日先から14日先までの期間で、
5日間平均気温が「かなり高い」「かなり低い」となる確率が30%以上、
5日間降雪量が「かなり多い」となる確率が30%以上と見込まれる場合

月曜(祝日などの場合は火曜)と木曜の14時30分ごろに、地方ごとに発表
気温については、「早期天候情報」と「2週間気温予報」を組み合わせて見る

※過去問をされる方は注意を!
第46回専門(2016年(H28))の問15は「異常天候早期警戒情報」についての問題
異常天候早期警戒情報は2019年6月に廃止、「早期天候情報」に変更された
前述の問題は、その問題を元に「早期天候情報」に見合うよう変更しています。

かんたん合格テキスト(専門) 練習問題

問1Coming Soon
問2 →Coming Soon
問3 →Coming Soon
問4 →Coming Soon
問5 →Coming Soon
問6 →6-2 降水短時間予報 ⑥を参照すること
問7 →6-2 降水短時間予報 ⑤を参照すること
問8 →6-4 降水確率 ①を参照すること

専門4回目講座、お疲れさまでした

専門後半戦スタートです。今日のパートもそうですが、専門はいったん講座を聴いて「ん????難しい~」と思うことがあるかもしれませんが、実技でまたてでてきますので、伏線回収していけます!また、学科の一般の伏線回収ができているのを気づいていますか?「ダウンバースト」や「ガストフロント」とかも学科一般で聴いた単語がこの専門でも出てきましたよね!どんどん知識が折り重なって、実技の時には3Dのように見えてくると思います。季節が進んできましたし、中だるみしている時間はありません!!残りの専門後半もしっかり取り組んでいきましょう!