<サンプル>学科一般①大気の構造/水の状態変化

今回のポイント!

  • 大気の各層の特徴を覚える!
  • 水の状態変化と潜熱の関係を覚える!
  • 大気中の水分量の意味を理解する!

オンデマンド動画

サンプル動画は過去講座となりますので、情報が最新でない場合があります。

徹底コースのエレメンタリー(理科系基礎知識)講座

こちらは徹底コースについているエレメンタリー講座の1回分になります。

エレメンタリー講座は初めて気象予報士を勉強する方や理科系の知識や計算が苦手な方向けに基礎の「き」を効率よく学んでいただくための動画になります。エレメンタリー講座は10回分のテーマに沿って1本が20分×15本~20本の講座となります。

ちょっとブレイク

<覚えよう:大気の層の名前と高さと温度 竜が宇宙にたどり着くイメージで>

①宇宙に行きたい「大きな竜(対流)」がまずは左に向かって上昇していたら、高さがちょうどいい(11km)で、-50℃の世界に来てしまう。②これは寒いと思って正装(成層)を着込み、次は右に向かって上昇。ようやく0℃の世界に戻ってほっと一息、気づいたら高さは50キロに!③が、そのあと仲間(中間)が加わって、再び左に進んだら80キロで-80度の世界に④やっぱり寒すぎて風邪をひき、熱を出しながら右に進んだら2000℃の世界に到達!

⇒①対流圏 -50℃まで下がる対流圏は高度11キロ(緯度によって変わる)②成層圏はそこから気温が上がって高度50キロでは0℃。③中間圏はー80℃まで下がって高度は80キロ。④そこからは熱圏。

受講生のみなさんからの質問(サンプル用は質問は抜粋しています)

二酸化炭素の循環について、資料P22の単位は覚えなくても良との話でしたが、数値は覚えておくべきでしょうか?

細かい数値は不要ですが、おおよその割合は覚えましょう。試験に出ます。

大気の構造を層で分けられその境が圏界面となっていますが、実際の大気ではその境ははっきりと現れるものなんですか?それともじわじわ変わっていくような境目なんでしょうか。

あくまでも「対流、成層、中間、熱」という4つの圏の平均のモデルケースを示したものだと思ってください。講師からもお話がありましたが縮尺も違いますし、季節によっても変わります
また、対流圏はもっと複雑で温度減率も飽和してるしてないで、まったく変わります
圏界面もあんなにバスっとかわらないです(これは学科専門で学びます)

繰り返しになりますが、
今回は4つの“圏”の基本的な性質を説明するためのものと思ってください

中間圏界面異常は対流圏界面でも同じことが起こると言えますか?

いえます!

そのほかの質問

一通り終えたら確認テスト! ○or× (サンプル用は抜粋しています)

過去に出題された問題を中心に掲載しています。基礎の基礎問題ですので、これらは100点取るまで覚えてください。ゴロ合わせの覚え方イメージもつけていますが、かなり無理やりなものもありますので、ご自身でも覚える方法を考えてみてください!

確認編
第1章 大気の構造

対流圏の上部の気温は下部よりも高い

× 地上からどんどん気温が下がって-50℃に

授業資料(一般1回)2,6ページ(23年前期)

テキスト(一般)24ページ

日本やハワイでは年々二酸化炭素が増えているが、南極ではほとんど増えていない

× 南極も年々増えている

授業資料(一般1回)22ページ(23年前期)

テキスト(一般)35ページ

二酸化炭素は陸上で吸収するが、海洋では吸収しない

× 海洋でも吸収している

授業資料(一般1回)23ページ(23年前期)

テキスト(一般)33,36ページ

確認編
第2章 水の状態変化

(相対湿度)20℃の1㎥の空気の水蒸気密度15g/㎥であるときの相対湿度は70%である。ただし、飽和水蒸気密度は17g/㎥とする。(小数点以下(相対湿度)四捨五入)

× 88% 15/17にするだけ。

問題にいろいろな数字がでると文系の方は迷うかもしれませんが、「相対湿度」で必要なのは水蒸気密度と飽和水蒸気密度のみ。ほかの数字は見なくて大丈夫! 相対湿度=水蒸気密度/飽和水蒸気密度  

授業資料(一般1回)29,31ページ(23年前期)

テキスト(一般)46-47ページ

(相対湿度)1気圧時において30℃の空気の水蒸気圧が35hPaであるときの相対湿度は88%である。ただし、飽和水蒸気圧は、40hPaとする。(小数点以下四捨五入)

○ 88% これも35/40にするだけ。一つ前の問題とまったく同じ。計算式で使うのが気圧に変わっただけです。ほかの数字は見なくて大丈夫。 相対湿度=水蒸気気圧/飽和水蒸気圧 

授業資料(一般1回)29,31ページ(23年前期)

テキスト(一般)46-47ページ

確認テスト 実践編(サンプル用は抜粋しています)
第1章 大気の構造

実践テストは実際の過去問から作っています。
これが解けるようになると実力が付いている証拠です!

(過去問の問題集は買わなくていいです。高いから…)
試験を受けるにあたって大切なのは「正解」すること以上に
解答を導き出すまでの過程をきちんと理解、覚えることです
問題文は、用語の“定義”を学ぶのに便利ですので、しっかり復習しましょう!

1-1 大気の鉛直構造

①地球大気の組成について述べた次の文(a)〜(c)の正誤を述べよ(44I01)

④図は標準的な大気における気温の鉛直分布を示したものである。
図のA〜Dの矩形(※)で示された高度における気層の特性について述べた次の文(a)〜(d)の正誤を述べよ
(54I01 ※矩形:くけい 長方形のこと)

確認テスト 実践編
2.水の状態変化と水分量の表現

②水蒸気を含む未飽和空気塊が凝結せずに上空に上昇するとき、その空気塊の相対湿度、水蒸気密度、比湿それぞれの変化の組み合わせとして正しいもの選べ。(47I03)

相対湿度 増加する or 一定である or 減少する

相対湿度 増加する

空気塊を上昇させた場合
温度は低下
飽和水蒸気圧(量)も減少
水蒸気密度は温度に依存するため
※テキスト46〜48ページ
その「上昇する空気塊」の水蒸気圧も減少するが、
凝結しないためもともとの量が減るわけではない

結果的に相対湿度は増加
テキスト50ページ ⑥露点温度の下線部

※水蒸気を含む未飽和の空気の塊(かたまり)の温度を下げる時
・空気塊が水蒸気を最大限含むことができる量は明らかに小さくなります
・水蒸気については(前述より少し減りますが)
基本的に凝結までは量がほぼ同じ
⇒なので、常識的に考えても湿度が増加するのはわかると思います

いずれ、また出てくる予定

水蒸気密度 増加する or 一定である or 減少する

水蒸気密度 減少
空気塊を上昇させた場合
・空気塊の体積 その空気塊の気圧が下がるため膨張 体積増加
しかし
・水蒸気の質量 凝結も周囲の空気との混合がない限り変化しない
単位体積あたりで見た場合、水蒸気密度は減少

比湿 増加する or 一定である or 減少する

比湿 一定
比湿ー質量の比
空気塊を上昇させて気温が下がろうが、体積が増加しようが、
空気塊の質量も含まれる水蒸気の質量も、凝結しない限り変化しない
一定

問題に出てきた用語の確認!

相対湿度
 空気塊の水蒸気圧/そのときの温度における飽和水蒸気圧×100(%)
 その空気塊の水蒸気の分圧(水蒸気圧)とそのときの気温における飽和水蒸気圧との比を百分率で表したもの
 ※テキスト46〜48ページ
飽和水蒸気圧
 温度のみで決定する値
 温度によってその空気塊が限界まで含むことのできる水蒸気圧の値
 ※テキスト47〜48ページ
水蒸気密度
 単位体積(1m³)の中に含まれる水蒸気の質量
 g/m³、gm⁻³で表す
 ※テキスト47〜48ページ
比湿
 水蒸気の質量/空気塊全体の質量(g/kg または g・kg⁻¹)
 空気塊に含まれる水蒸気の質量と空気塊全体の質量との比
 ※テキスト49ページ

初回、講座お疲れさまでした!

初めての講座はいかがでしたか?聞きなれない単語や計算式が出てくるので、「私、無理かも…」と思う方もいらっしゃうかもしれません。けれども、必ず慣れます。みなさんはまだ勉強を始めようと一歩踏み出したばかりです。いきなりテキストを全て理解できるわけがありません。繰り返し言いますが、単元が終了して、もう一度振り返った時に視界が開けているはずです。まず今日は一歩を踏み出した自分をほめて終了してください。理系で、簡単だったよ~という方は、テキストの練習問題を解いて知識を落とし込んでくださいね。お疲れさまでした。第2回は雲のお話しです。