切離低気圧とは、等高度線の流れから切り離され、閉じた等高度線で表示された低気圧で、
寒冷低気圧とも呼ばれることもあります

切離低気圧は上空の偏西風の蛇行が大きくなる過程で
(蛇行が激しくなりすぎて)切り離されて取り残された低気圧です
なので、上空の天気図ではあきらかにわかりますが
地上の低気圧では「現れない」というよりは、
・「表現されないこともある」
・「表現されたとしても
  地上天気図上では切離低気圧かどうかわからない」
というのがきちんとした正解だと思います

その理由ですが
暖気と寒気で構成される“温帯低気圧”とちがって、
切離低気圧は偏西風の蛇行から切り離されてできるので
・寒気でできています
・また一番寒気が強いのは上空です
・ただ、寒気でできているがゆえに
 密度が大きく「層厚」が小さいです
→よって上層よりも下層に行くに従って、低気圧が不明瞭になるのです

なので、上空で渦を巻いても、確かに地上天気図では現れないときもあります
ただ寒気が非常に強い場合は地上低気圧として表現されるときがあります
ただし寒気と暖気の境である前線は絶対描かれず
「ぽつん」と出てきます
こういうときが、予報士の腕の見せ所になります