モンスーンとは?簡単解説!日本にも季節風はある?

「モンスーン」という言葉、どこかで聞いたことはありませんか?

じめじめとした梅雨の時期や、東南アジアの国々を襲う激しい雨季。
これらはすべて「モンスーン」と呼ばれる、季節によって風向きが大きく変わる特別な風がもたらすものです。

実はこのモンスーン、遠い国の話ではなく、日本の天気にも深く関わっているんです!

この記事では、そんな不思議な風「モンスーン」の正体を、わかりやすく紐解いていきます。

さあ、一緒にモンスーンの秘密を探ってみましょう!

※この記事は、当講座に在籍する気象予報士が監修しております。

モンスーンとは?簡単に解説します!

モンスーンとは「季節風」のこと。
季節的に風向が交替する風であり、大陸・海洋間の温度差から生じている。

モンスーンの語源は、アラビア語で「季節」を意味する「mawsim(マウスィム)」。
元々はお祭りのことを指す言葉だったようですが、次第にインド洋やアラビア海(インドの西側の海)で、季節によって風向が変わる風のことを意味するようになりました。

さらに現代では、季節によって風向が交替する風のことを「モンスーン(季節風)」と呼ぶようになりました。

また単に風向きが変わるだけでなく、それに伴って降水量も大きく変化するのが特徴です。
一般的には、雨の多い季節(雨季)と乾燥した季節(乾季)がはっきりと現れます。

話をアジアの絞りましょう。

アジアに発生するモンスーンは、「アジアモンスーン」と呼ばれ、東南アジアにおいて夏場は南西から、冬場は北東から吹きます。

気象予報士試験では、梅雨の問題にアジアモンスーンが関わってきますので、受験を考えている方はしっかり覚えておきましょう。

なぜモンスーンが起きるのか

モンスーンが起こる要因は、大陸と海洋の気温の差である。

水は比熱が大きく、1℃上昇するためには多量の熱が必要です。
一方で、陸地の比熱は水より小さく、1℃上昇させるための熱量は水よりも少なくなります。

つまり、海洋は陸地より温まりにくく冷めにくいため、季節によって陸地と海洋の地表面・下層大気に温度差が発生するのです。

想像してみてください。

夏の日中に海水浴に行くと、砂浜はやけどしそうなくらい熱くなっていますが、海水は25℃程度で、熱くはありません。
陸地は温まりやすく、海水は温まりにくいために発生する現象です。

海と陸で気温の差が生まれるということは、気圧が変わるため、そこに高気圧、低気圧ができている状況となります。

すると風の循環が生まれます。

海陸風とメカニズムは同じですね!

海陸風は日中と夜間で風の向きが逆転しますが、同じ現象が一季節続くのがモンスーンです。


アジアモンスーンのスケール(大きさ)

アジアモンスーンはとても大きく、水平スケールで1万kmほど。

アジアモンスーンの成因は、ユーラシア大陸が熱されて気温が高くなり、その周辺の海洋との気温の差が季節的に大きくなることです。

特に、広いチベット高原があることで、強い日射を吸収しやすくなり、大気の加熱を促進しています。

アジアモンスーンは存在するモンスーンの中でももっとも大きいと言われ、水平スケールで1万kmほどです。

とても広い範囲に影響があり、インドから東南アジア、中国を経て、日本付近にまで至るものになります。

予報士を勉強している人へ

アジアモンスーンのスケールは、2000km~5000kmくらいの傾圧不安定波よりもはるかに大きく、超長波と呼ばれるプラネタリー派と同じくらいです。
それぞれの規模をしっかり覚えておきましょう。

アジアモンスーン


アジアモンスーンが私たちにもたらす影響

みなさんの梅雨ってどんなイメージですか?

この質問をすると、西日本から西の地域と、東海から北の地域で答えが変わる傾向があります。

西日本から西の地域の人は「梅雨って言えばどしゃ降りの雨のイメージ」と答え、東海から北の地域の方は「何言ってるの、梅雨はしとしと雨でしょ?」となります。

それはなぜか?

そこにアジアモンスーンが影響してくるのですが、西日本から西の地域では梅雨時期に梅雨前線が停滞し、そこにアジアモンスーンの影響で暖かく湿った南西風が吹きつけるために、梅雨前線の活動が活発になります。

このアジアモンスーンの影響は西日本くらいまでのことが多くなるので、梅雨時の雨の降り方が同じ日本でも変わってくるのです。

遠く離れた地域の地形や大陸の存在で生じる風ですが、日本にも大きな影響を及ぼしています。

日本にもモンスーンはあるのか

日本にもモンスーン(季節風)がある。

日本にもモンスーン(季節風)があり、季節によって風向きが大きく変わります。

日本のモンスーンの特徴は次の通り。

  • 夏のモンスーン(南東風)
    太平洋高気圧からの湿った暖かい空気が流れ込み、梅雨や夏の高温・多湿な気候をもたらします。
    梅雨前線もこのモンスーンの影響を受けて形成されます。
  • 冬のモンスーン(北西風)
    シベリア高気圧からの冷たく乾いた空気が、日本海を渡るときに水蒸気を吸収して、雪雲を作ります。そのため、日本海側では降雪が多くなります。

モンスーンは日本の「四季」の変化や「梅雨・冬の雪」といった特徴的な天気と密接に関係しているのです。

まとめ

モンスーンとは「季節風」のことで、季節的に風向が交替する風であり、大陸・海洋間の温度差から生じています。

モンスーンが起こる要因は、大陸と海洋の気温の差であり、海陸風と同じメカニズムです。

またアジアモンスーンはとても大きく、水平スケールで1万kmほど。

日本のモンスーン(季節風)の特徴は以下の通り。↓

  • 夏のモンスーン(南東風)
    太平洋高気圧からの湿った暖かい空気が流れ込み、梅雨や夏の高温・多湿な気候をもたらします。
    梅雨前線もこのモンスーンの影響を受けて形成されます。
  • 冬のモンスーン(北西風)
    シベリア高気圧からの冷たく乾いた空気が、日本海を渡るときに水蒸気を吸収して、雪雲を作ります。そのため、日本海側では降雪が多くなります。

「モンスーンは海外での現象」というイメージがある方も多いかもしれませんが、日本にもしっかり関係していましたね。

気象に国境はない!と感じられる興味深い現象です。

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